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第23話 『誘拐』
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| ピノコへ。 君は本当にBJの事を,一点の曇りもなく信じきっているのだね。 こんどの事件でそれが良くわかったよ。 なぜって,君は誘拐され,犯人のアジトに監禁されているんだよ。 犯人達は,あんまり規模の大きくない反政府勢力らしいし,構成員も なんだかマヌケだけど,へたをすれば君が生きて帰れる保証はない。 君の生死はBJの対応ひとつにかけられたんだ。 そんな状況で「大先生は,おまえさんより,二十万ドルを選んだらしい」 と聞かされるんだ。 これで平静でいられるかい?。 私なら,とりみだし,おろおろし,泣きわめき,BJが自分を売った・裏切ったと思い,彼に怒り,彼を恨むことだろう。 でも君は言ったね。 「ちがうわ!らいとうようのほうが たいせつらかやよ!! ピノコなんかよいも!」 「らいとうようって らいじな人らもん この国にとって」 「ピノコなんか ろうなったっていいのよさ」 立派だったね。怖くて,恐ろしくてしかたなかったはずなのに。 そして,少しもBJを疑ったり恨んだりしていないんだ。 BJがお金欲しさに自分を見殺しにすることなどは絶対にない,と確信しているんだね。 その底抜けの信頼が,君の強さの源だ。 追伸。 今回は,ひどい目にあったけど,よそゆきの洋服も買ってもらって,BJと二人で初めての海外旅行だったんだよね。 内心ハネムーンみたい,と思っていたんじゃないのかい?。 よかったね,ピノコ!。 (00/02/27) |
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