BLACK JACK を語れ! タイトルロゴ
  第67話 『ふたりのピノコ』

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 めずらしく読みきりではなくて、2週連続前後編掲載と力が入りました。
 私は、文庫で「ふたりのピノコ」として読んでいます。
 「緑柱石」とは相当内容がちがうのでしょうか?(作品の印象が変わるくらいに?)。
 それとも、前編は「二人のピノコ」、後編は「緑柱石」とタイトルが分かれていただけなんでしょうか?。

(「緑柱石」前編・後編の二話が、単行本化時に「ふたりのピノコ」にまとめられた、というのが答え)

 みどころは。悪辣な公害企業に買収され、悩む診療所の水上ケンジ医師。
 水上医師の目を開かせるBJ。BJの前にあらわれたピノコそっくりの少女とは?。
 そして、初めて語られるピノコの命名の由来!。といったところでしょうか。

 ごく普通の、善意も正義感も持ち合わせているであろう水上医師が、診療所への設備の提供や、開業への援助をちらつかされて、自分自身をだまします。
 工場の廃棄物(ベリリウム)と、風下の町で発生している奇病とは無関係だ!と、BJにも(むしろ自分自身に対しても)強く主張してしまうあたり、人間の弱さを感じました。
 理詰めとおもわれる医者や科学者であっても、実験データを「自分の都合の良いように」「自分がこうあって欲しいと思うように」読んでしまいかねないものであると聞きます。
 水上医師には、おそらく無意識のうちに、奇病と廃棄物の間には相関関係なしと、データが読めてしまったのではないでしょうか。

 ところで、大辞林(三省堂)によれば、

 [ベリリウム] beryllium
  元素記号Be 原子番号4。原子量9.012。
  天然には緑柱石として産出する。銀白色の固体金属で、軽合金の材料や
  原子炉の減速材などに用いる。有毒で、皮膚・肺などを侵す。

 [りょくちゅうせき] 【緑柱石】
  ベリリウムとアルミニウムとのケイ酸塩鉱物。緑色の六角柱状結晶。
  ペグマタイト中に産し、ベリリウムの主要原料である。
  翠緑色透明なものはエメラルド(宝石、五月の誕生石)として珍重される。

 だそうです。有毒なベリリウムと、美しいエメラルドが関係深いとは、なにやら面白い感じです。

 あ、いつもながら、見須洞市(みすぼらし)、槍津花市(やりっぱなし)、誰永化学(たれながかがく)等のネーミングにはニヤリとさせられます。いかにも有りそうな名前になってるところがニクイです♪。

(00/09/17)

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