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第85話 『かりそめの愛を』
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| 美少女の求愛を、BJは冷たくしりぞけてしまいます。 が、必要以上に冷たくあしらったのは、BJの大人の配慮でしょうか。 「吊り橋効果」とか言う心理学的な現象があると聞きます。 すなわち、ゆれる吊り橋のような、危険な状況で出会った男女は、平穏な所で知り合うよりも、互いに好感を抱きやすく恋に落ちやすい、という話です。 それでいけば、命にかかわる重大な手術を任せた医師に、患者さんが恋愛感情を抱くというのも、ままあるのでしょう。 青島ミチルは、恋に恋するお年頃。しかも自分はもう死ぬものと思っていましたから、なおさらBJへの想いがつのった事でしょう。 しかしBJは知っていた。 ミチルの今の想いは本物でも、それはひとときの夢、いずれ覚める幸せな幻であることを。 さらに、ストイックなBJは、自分が人を愛したり、だれかの愛を受け入れることを、なかなか自分に許していないところがあります。 それゆえ彼は、ミチルをぴしゃりと拒絶したのでしょう。 (君の幸せは私の所にはない。おとぎ噺の恋は夢。幸せは君のすぐ隣に、クマさんの所にある。) 大人の配慮は分かったけどBJ。 それならそれで、ミチルとクマさんの挙式当日に、姿を現したりしないでよ。まだ未練の残っているミチル(誓いの言葉を言うのにためらいが見えてる)の心が、また揺らぐじゃないの!。 ものかげから見届けなさい、ものかげから!。 (00/11/24) |
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